MI-6株式会社のチームによる、機械学習を用いたスペクトル解析の効率化に関する論文が、国際学術誌「Chemometrics and Intelligent Laboratory Systems」に掲載されました。

スペクトル解析による物質の構造・組成理解には高精度なピーク検出が不可欠です。従来、PythonのSciPyライブラリに含まれる「find_peaks」関数などのツールが広く利用されてきましたが、最適な検出結果を得るには人間による手動のパラメータ調整が必要であり、大量のデータを処理する際の課題となっていました。

本研究では機械学習モデル(ランダムフォレスト)を用いて、スペクトルの特徴量から最適な検出パラメータを自動的に予測する手法を提案しています。2,000件の生成データを用いた学習と検証の結果、提案手法はピーク識別において高いスコアを記録しました。さらに、実測のXRD、GC-MS、ラマン分光スペクトルを用いた検証においても、従来のデフォルト設定や既存のCNNベースの手法を上回る精度が示されました。

本手法は、人手による試行錯誤を排除し多様な測定手法に柔軟に対応できるため、研究開発におけるデータ解析の高速化とハイスループット分析の精度向上に大きく寄与することが期待されます。

論文概要

  • 論文タイトル:Automated spectral peak detection with machine learning: Parameter optimization and effective parameter space analysis with SciPy’s find_peaks(リンク
  • 掲載誌:Chemometrics and Intelligent Laboratory Systems
  • DOI:https://doi.org/10.1016/j.chemolab.2026.105651 
  • 著者 ※所属は論文記載時点の情報に基づきます。
    • Thanakrit Yoongsomporn, Sivakorn Kanharattanachai, Pongsapak Lueangratana, Tsubasa Yamashita, Chia Hsiu Chen, Mitsuru Irie, Chaiyanut Jirayupat(MI-6株式会社)