セミナー概要
本セミナーでは、弊社の技術顧問である統計数理研究所の林慶浩先生をお招きし、高分子マテリアルズ・インフォマティクスのための分子動力学(MD)計算自動化ライブラリ「RadonPy」についてご紹介いただきます。
RadonPyの基本機能として、高分子鎖生成、ユニットセル生成、MDシミュレーション、物性計算の流れを解説します。具体的には、ホモポリマーやコポリマーの生成、アモルファスおよび結晶性ユニットセルの構築方法、LAMMPSを用いたMD計算、Psi4を用いた量子化学計算、そして各種物性値の評価方法について説明します。
また、インストール手順やシステム要件についても解説します。併せて、データサイエンス的アプローチを用いた解析手法や、RadonPyの実際の使用例をデモンストレーションします。セミナー参加者が自身の環境でRadonPyを導入・活用するためのガイドラインを提供することで、実践的な知識を身につけられるようサポートします。
このセミナーは、高分子材料研究におけるMD計算を高度に活用し、研究のスループットと質を向上させたいと考える研究者やデータサイエンティストに向けてお届けします。RadonPyの機能性と実用性を学び、研究にどのように応用できるかを具体的にイメージしていただける内容となっております。
コンテンツ
- ポリマーインフォマティクスの概要
- 分子動力学計算自動化ライブラリ「RadonPy」の概要と開発背景
- RadonPyの主要機能と特徴
- 分子力場パラメータによるポリマー記述子と、それを用いた物理化学知見の抽出
登壇者
林 慶浩
Yoshihiro Hayashi
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所
東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了(有機・高分子物質専攻)。東京工業大学にてポスドク・特任助教として計算化学を用いた有機化学、高分子科学、触媒化学の研究に従事。現在は、統計数理研究所ものづくりデータ科学研究センターの助教として高分子MIの研究に携わる。MI-6株式会社の技術顧問を兼務。
入江 満
Mitsuru Irie
MI-6株式会社執行役員・データサイエンス統括
東京工業大学大学・大学院においてバイオインフォマティクスを専攻。コンサルティング会社、ITベンチャーを経て、当社共同創業。代表木嵜と共に、データ解析・ソフトウェア・ロボティクス各事業の立ち上げをリード。現在はデータサイエンス統括として、技術/ソリューション開発および組織開発をマネジメントを、また執行役員として組織文化のマネジメントを担う。MI関連の執筆や講演実績多数。
対象者
- ポリマーの開発やポリマーを用いた製品開発をしている研究者
- マテリアルズ・インフォマティクスの具体的な技術を理解したいデータサイエンティスト
- ポリマーを対象とした記述子開発をしている研究者
問い合わせ先
MI-6株式会社 事業開発部:bd@mi-6.co.jp